大暦年間(766〜779)のことである。尚衣奉御(しょういほうぎょ)の韋隠(いいん)が韓晋(かんしん)の娘を妻に迎えた。 新婚の夢もまだ覚めないうちに、韋隠は新羅(しらぎ)へ使者として赴くこととなり、涙ながらに妻と別れて出立した。一日もすると、も…
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