陳敏

陳敏は江夏(こうか、湖北省)太守となった時、宮亭廟(きゅうていびょう)に銀の杖を奉納することを約束した。ところが、実際に奉納したのは、鉄の杖に銀を塗ったものであった。


このことに気づいた廟の巫人(ふじん)は、


「陳敏の罪は許せぬ」


と言って杖を湖に投げ込んだ。杖は水面に浮き、陳敏の船は大風に遭って転覆した。



六朝『祖冲之述異記』)