鶴の恩返し


[口會]参(かいさん)は母親に孝養を尽くしていた。ある時、[口會]参は矢で射られた鶴を見つけた。かわいそうに思った[口會]参は連れ帰って傷の手当てをし、傷が癒えると、放してやった。


しばらく経ったある夜、鶴はつがいで戻ってきた。それぞれくちばしに闇夜でも光る明月珠をくわえていた。つがいの鶴は[口會]参の家に置いて飛び去った。



六朝『任[日方]述異記』)